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仁坂吉伸の思い

魔女狩り

2013年05月20日

 中世のヨーロッパでの歴史で一番嫌な記憶は魔女狩りです。伝染病とか飢饉とか色々と都合の悪い事が起こると、魔女が悪さをしているからだということになって、魔女探しが起こるのです。そして、おとなしかったり、人付き合いが悪かったりする人が、あいつが魔女だと決めつけられ、冷静に考えるとそんなはずがないものを、人々の熱狂でしばり首になったりする事が頻繁に起こりました。多数の人々のヒステリーが無実の人々を死に追いやったのです。そして熱狂が覚めてしまうと、残った人々の間にも空しさとやるせなさが漂うのですが、人々が熱狂している時は、その大きな波に逆らって、まともなことを考える人は少なく、考えたとしても、今度は自分が標的にされるのを恐れて口をつぐんでしまうことが常でありました。そして、再び熱狂が始まると、人々は次の標的を魔女として排除することに狂奔するのです。
 これはずっと昔の西洋の話ですが、日本でも村八分という言葉があるように、程度は随分違いますが多数の者が少数者を迫害することはあったようです。

 現代でも日本の世相を見ておりますと、この魔女狩りと同じだなあと思えることがたくさんあります。
 原発しかり、オスプレイしかり、コンクリートから人へしかり、地方主権しかり、道州制しかり、消費税反対しかり、統治機構を変えるしかり、多くの分野で世論というものが形成されますと、それに賛成の言動を吐いている人は褒められ、それに反対のことをつべこべ言う人は、徹底的にたたかれるのです。
 でも、この世論というものは誰が作ったのでしょうか。すべての人がそれぞれのテーマの利害得失を議論して理解した上でそれぞれ主体的な意見表明をして、それが合計されて出来たものだとは、決して思われません。主としてマスコミが、多くの人は大体こういう風に思っているかなーという観測をして、世論だと称しているのではないでしょうか。ひょっとしたら、観測のかわりに、こう思うべきだとマスコミの幹部のような人が価値判断をして世論と称してはいないでしょうか。そうなると、世論に反する事を、理屈を言ったり、反証を挙げたり、要するにつべこべ言う人は叩かれるのです。現代の魔女狩りです。私はこういうのが大嫌いなので、すぐつべこべ言うのですが、幸い多くの県民の方が冷静に聞いて判断して下さるので、事なきを得ています。
 政治の世界では、政治家は人気を意識しますので、中々抵抗できないからか、特にこの魔女狩りには弱い構造になっています。
 そうすると、出来上がった「世論」に迎合的な事を言っている人は安全で、それと違う事を言う人は危ないのです。
 そして歴史上の魔女狩りの本質が集団ヒステリーでありますように、現代の魔女狩りの特徴も叩く方の執拗さです。これまで、その人のすべてを「世論」に合うとして持ち上げていた政治家を、何か特定の案件で失敗すると今はこれが「世論」だとして徹底的に叩くのも、私は困った事だと思います。こうした魔女狩りを防ぐのは、今も昔も、人々がそれぞれ自分の頭で「ほんまかいな」とよく考えて自分の意見を持つことだと思います。

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