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永遠の0(ゼロ)
2013年11月11日
百田尚樹さんの「永遠の0(ゼロ)」を読みました。本屋でたくさん平積みになっているのを見つけて、何気なく買ってしまったのです。結構古い本で、百田さんの初小説のようです。きっと、もうじき映画化されるというのと、百田さんがNHK経営委員会委員に選ばれて、「安倍人事」として話題になっていたから、さあ売ろうという本屋さんの作戦だったに違いありません。私も見事に引っかかったわけです。そして、ここ数日遠出があったので、車の中で読み出しました。
感動しました。滂沱(ぼうだ)の涙です。私は涙もろいのですが、それでも涙、涙。戦争という殺し合いの中で、こんな美しい物語があったのかという気がしました。人生の美しさのみならず、ゼロ戦という傑作を主役として、空戦や海戦の模様、そしてその間に多くのずっしりと重い数々のテーマが散りばめられている本当に素晴らしい傑作であると思います。
そういうテーマを思い出すままに挙げてみます。
①戦いの雌雄を決したものは、物量もさることながら人間の技量だった。熟練パイロットを消耗品のように扱った日本軍とそれを大事にするシステムを作り上げた米軍の違いがどんどん出てきた。
②失敗を恐れて戦力を小出しにし、徹底的な大勝負を挑めなかったくせに本当に劣勢に置かれた時、勝算のない大勝負に出ようとした日本海軍の将軍達の勇気の欠如。
③もはや勝つ見込みがないのに、戦艦大和沖縄出撃や、特攻のように、まだ使える資源を全部使ってしまわなければ、降伏できなかった政府と軍の首脳。すなわち、自分にとっての言い訳のために、大勢の人々を死に追いやった責任者。(究極のやったふり行政)
④点取り虫の秀才が出世し、その評価も卒業席次に左右され、また実際の戦果ではなく片寄った評価システムを取っていた事(輸送船団を壊滅させるより、戦闘艦を撃沈したかどうかなど)、またいったんエリートと評価された人には失敗の責任を取らす事なく、登用し続けた結果、何度も愚かな失敗が繰り返された事。(南雲忠一氏と辻政信氏が代表例とされています。)
⑤戦中は特攻の犠牲者を軍神として称えながら、戦後になると戦犯のような扱いをして家族に辛くあたった多くの日本人。(神坂次郎さんが繰り返し言われる事で、私が一番情けなく思っている事です。)正反対に変身した大新聞。この話は、私が県民の友で「戦争責任」という今月のメッセージを発表した時、一部の「平和主義者」から批判を浴びた事に通じます。
⑥ゼロ戦の高性能は、部品やエンジンの素晴らしい金属加工を可能とする工作機械や熟練工に支えられていたので、戦争相手国に頼らざるを得なかった工作機械の劣化と熟練工を次々に徴兵に取ってしまった政策のために、ゼロ戦の性能も落ちてきたこと。全ては総合力だということ。
⑦戦争のためにと称して、人間を使い捨てにした事。技術的、論理的には成果を上げる事が不可能な特攻に嫌と言うことができない立派な青年を多数追いやった事。状況を客観的に評価したり、それに基づく戦略を立てられなかった軍幹部。
⑧人間は疲れすぎては、十分な能力が出ないので、ラバウルから長駆ガダルカナルまで遠征した後の戦闘では、パイロットにミスが出たり、力が出ず、十分な戦果が上がらないばかりか、多くのパイロットを死なせてしまったこと。
皆さん、読んでみられたらどうでしょう。今は亡き児玉清さんの読後感も良かったですね。
