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失言
2014年10月20日
私はけっこう思い切って物を言うし、口が悪いものですから、時々失言をいたします。その中で、かなり前に話題になった失言が「切腹しろ」でありました。何という残虐な暴君であろうかということです。
まだ民主党政権の出来る前の事です。高速道路はもう作るのは止めて、その代わりにただにするという民主党の主張が世に受けたことに危機感を持った時の政権が、高速道路のものすごい値下げを発表し、実施したのです。
高速道路は勿論安い方がよいのですが、その代わり高速料収入という財源もなくなるのでもう作らないと言われると、順番待ちで後回しにされた和歌山なんぞはもう滅びてしまえと言うのと一緒ですから困ります。また全国的に一律にうんと安くなりますと、京阪神のお客さんが和歌山でなくてずっと遠い所に逃げてしまうという相対的な不利化が生じます。このように一見良さそうに見える政策も、副作用が色々とあるのです。
そのうちの一つがフェリー会社の苦境です。フェリー会社は民間企業ですから採算を合わさないといけないのですが、ユーザーが高速料金が安くなったからもうフェリーは利用しないという事になったら商売が成り立たないのです。いい例が南海フェリーで、紀淡海峡のトンネルや橋が未だない今は、これが四国から和歌山に抜け、大阪に行ったりさらには紀の川をさかのぼって名古屋に抜ける第二国土軸の唯一のより所なのです。ところが、鳴門大橋と明石海峡大橋がある今は、四国から和歌山への便としては南海フェリーは高速道路と競合をしているのです。民間会社たる南海フェリーは、自分の事業の採算性を考えると、高速料金がかくかくで、ガソリン代がいくら、そして時間差がこんなもんだから、かくかくの量の利用が見込まれるなという事で、事業を構想しているはずです。それが政府の都合でえらい勢いの料金下げをされたら、いっぺんにこの事業採算が吹っ飛んでしまいます。そうして南海フェリーが廃業にでも追い込まれれば、和歌山はますます国土軸からずれて、不便な辺境の地に追い込まれてしまうのです。
そこで、私は暴れ回りました。政府に対して、高速料金の値下げをするのなら、同時にそれで影響を被る業界に対する補償も考えるのが筋ではないか。特に海運業を所管する国土交通省の海事局がこの事態を黙っているというのでは何のための役所、何のための役人かと言って私は激しく詰め寄りました。理屈はそのとおりですから海事局長さんはぐうの音も出ないのですが、それでも政治的に決まった事だからと、全く無力で動こうともしませんでした。そこで、これでは南海フェリーが潰れてしまうと、徳島県と相談して、両者でうんと手厚い補助を出し、これを原資として運賃の値下げをしてもらう事にしました。県民の税金を投入したのです。わずか1年間の措置でしたが、この政策は南海フェリーに客を奪い返させる力があったという事はその後のデータが如実に示しています。
しかしながら、その発表の際の記者会見で、ある記者が、「南海フェリーの幹部の方が、このくらいの補助金ではとても足りない、もっと欲しいと言っていますが、どうですか」という質問をしました。私はムッとして「そんな話は直接には聞いていません。大体、国の政策の欠陥でこんな事態を招いているのを県がそれを補っている状態なんだから、補助金が足りないと県に言うのだったら、国土交通省へ行って抗議の切腹でもしたらどうですか」と言ってしまったのです。
そうしたら、冒頭の通り大バッシング。私もこれには参りまして、言ってる事は論理としては間違ってはいないが、極端な物言いはいかんなあと思い、その旨次の記者会見でそう申しました。でも、何かバッシングが異常なのです。私がネロかカリグラ、いい所織田信長のような言われ方です。しばらくは、やっぱり知事ともなると、強い、あくどい表現はいかんのだなあと恐れ入っていたのですが、ある時、親しい人と話をしていたら皆さんが何でバッシングをするのかが分かりました。私は、死んで諌めるという意味で切腹という言葉を使ったのですが、それを聞いた人は、けしからんので切腹を申し付けるという処罰の意味だと取っていたようです。これを大々的に報じたマスコミもそのように解釈して、文句を言う人は切腹だ、処罰してやるというのは怪しからんではないかと主張していたように思われます。私は助けの手をさしのべている県に足りないと文句を言うのなら、私にだけ戦わせずに原因を作った国土交通省にもっと強く抗議に行けと言うつもりであったのですが、県に文句を言う奴は死刑だと取られたのでした。それが分かったので、何だそう言う事か、平手政秀の織田信長へ意見するための覚悟の切腹というような話は知らないんだななどと思ったのですが、一旦与えた誤解はどんどん拡がり、仁坂知事は乱暴で批判は許さない暴君という情報があっという間に世間に拡がってしまいました。あの脈略からすれば、そんな事ぐらい国語的に理解してよと言いたくもなりますが、やはり誤解を与えかねない強すぎる表現を使った私が悪いと大いに反省しております。
古今政治家の失言がよく話題になりますが、ある部分は、発言者がサービス精神が過ぎて、面白い表現をしようとして結果として騒ぎを招いてしまったという例があるように思います。座談の名人がよくやってしまうようです。私は名人ではありませんが、そういうサービス精神も少しある方なので、やはり、やってしまう恐れも大いにあります。県民の皆さんに責任のある地位に就けていただいているのですから、慎重に身を持して、要らぬ誤解を招かぬようにしたいと思います。
