和歌山県の道路ネットワーク続々と完成

 和歌山県の道路ネットワークの整備は、長い間ずいぶん遅れていました。このままでは、産業活動でも、企業誘致でも勝負にならないし、津波などの大災害の時も救援部隊は送れないし、今までも救急搬送が遅れて多くの命が失われてきたのではないかと思います。
 わが県の発展のためには、この遅れを取り戻し、人々がその上で新しい生きる力を育んでいけるような十分な道路ネットワークが是非とも必要だと考えて、知事就任以来その整備に取り組んでまいりました。
 このような整備はだらだらと長い間続いていてはいけません。スピード感をもって、重点的に取り組まなくてはなりません。このため、ネットワークの整序を図りつつ、終期を切って整備することにしました。高速道路と府県間道路、そしてX軸と川筋ネットワークであります。
 しかも、和歌山県はまさに今年国体を控えていました。国体までに懸案の道路の完成を間に合わすことができたら、国体の運営もどんなにスムーズに行くことでしょう。したがって、「国体までに」を合言葉に、高速道路や府県間道路を作ってくれる国に早期完成を強力にお願いし、また県が担当する道路もできるだけ国体に間に合わせるように計画を立てました。そして、多くの方々の協力と献身によって、今年続々と道路の完成を祝うことができているのです。
 出来上がった道路は、国体が終わっても、県民の力になってくれます。観光客を誘致する時も、企業を誘致する時も大いに役立ちます。県民の皆さんが、これを用いてより大きなビジネスの構想を立てようとする時にも役に立ちます。和歌山県にとって、まさにチャンスが拡大したのです。
 また、出来上がった道路を利用して救急車が危急の患者さんをこれまでよりずっと早く病院に運べます。地震や津波や大水害が起こっても、今までよりずっと容易にすばやく救援隊を運べるでしょう。チャンスの道であり、命の道である道路ネットワークが県民の幸せをより多く守ってくれるでしょう。
 しかしながら、高速道路もあと少し未完成部分があります。まだ事業化決定もされていない所もあります。府県間道路も同様です。県の施行する道路の中でも川筋ネットワークは第1期の完成を2017年から2018年にしていますし、その後ももう少し手を入れないと十分ではない所もあります。
 したがって、これらの宿題を一日も早く達成して、県民のチャンスを拡大し、命を守るため、まだまだ我々は手を抜くわけにはいきません。
 続々と完成する道路ネットワークに感激に浸っているひまはないのです。