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小田井用水路世界かんがい施設遺産登録
2017年11月06日
小田井用水路が10月10日「世界かんがい施設遺産」に登録されました。万歳です。この世界かんがい施設遺産とは、かんがいの歴史・発展を明らかにし、理解醸成を図るとともに、かんがい施設の適切な保全に資するために、歴史的なかんがい施設を国際かんがい排水委員会(ICID)が認定・登録する制度です。
そこで早速小田井用水路を見学に行ってきました。聞きしに勝る大変な施設です。300年以上も前にこんなものを使っていた和歌山の底力はすごいと思います。地元の若林那賀振興局長と一緒に現地で小田井土地改良区林理事長から説明を受けましたが、それを元に若林局長が概要をまとめてくれましたので報告します。
「小田井用水路は紀の川の北岸に沿って流れる全長32.5キロの農業用水です。この用水路を作ったのは江戸時代の紀州藩に出現した天才技術者大畑才蔵で、彼は傑出した技術と革新的な工法を持ち合わせていました。水を遥か遠くまで流すためには用水路の勾配をできるだけ水平(=緩い勾配)にする必要がありますが、才蔵は水盛台という器具を使い3キロ~5キロで1m低下するような緩い勾配を作ることができました。現在のような地図や精密測量機器が無い時代においては驚異的な技術水準です。また彼が考えた革新的な工法とは工事にかかる日数、人夫の数、必要な資材、土の量を綿密に計算した上で用水路をいくつかの工区に分けて一斉に工事を始める方法で、これにより作業日数が大幅に短縮し結果として経費が安くなるという効果があります。1707年、才蔵と彼の上司である井澤弥惣兵衛は徳川吉宗の命を受け小田井用水の工事に取りかかります。同年10月には宝永地震が発生、これは現在でいう「東海・東南海・南海三連動地震」で記録に残る日本最大級の地震とされています。こうした天災の発生にもかかわらず彼の新工法は威力を発揮し、第一期工事分21キロはわずか1年8ヶ月で完成します。そして約1000haの水田を潤すことになりました。」
後に吉宗が江戸へ移った際に井澤を引き連れて行き関東で新田開発を命じます。この井澤も天才で小田井の技術と経験を用い、日本3大用水路と言われる見沼代用水路などを開削し関東地方の新田開発に大いに貢献しました。新田開発は吉宗の享保の改革の一つに数えられており、その結果幕府の財政を立て直すことができました。享保の改革が所期の目的を達したのも、和歌山の技術のおかげだと思います。
