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仁坂吉伸の思い

ひどいじゃないか 日本

2018年05月07日

 最近の政界における森友・加計学園に関する政界の動きや報道ぶりを見ると慚愧に堪えません。「ひどいじゃないか」と思うことが再々であります。確かに日本人には、強い者を讃え、尊敬する気持ちよりも、足を引っ張ってやれという気持ちが強いし、マスコミも批判精神ということを何よりも大事にしているので、ケチが付けられるなら、100%でも200%でもやるというのがよく起こる事です。しかも、議論の中味が金融や経済、あるいは外交とか福祉制度といった、聞いても理解するにはそれ相応の受容回路を要するような難しい問題と違って、権力を持っている人が、家族や友人のために便宜を図ったかどうかという、私の好きなテレビの刑事物にも通ずるような下世話な話なので、皆が面白い、面白いと、いつまでも興味を持ってくれる話であるという所がこのブームの原動力であると思います。思えば、日本人の正義感の中には、ネポティズムと言って、権力を使って身内に便宜を図ることが最も忌まわしいことであるという気持ちが強いのだろうと思います。
 しかし、私には、この2つの問題の本質にあまり迫らずに、下世話話ばかり議論しようとしているように見えて、これをもとに安倍政権の足を引っ張ろうとしているのはいささかどうかと思います。

 私はどう考えても加計学園問題の本質は、獣医さん達の既得権益を守ろうとして、一切の獣医師養成の学部新設も定員増も認めてこなかったこれまでの日本政府の態度が良かったのかどうかということであると思います。私は個人の考えとして特区方式による制度緩和は嫌いなのですが、今の政権の特に総理を中心とする人々は、この特区方式を利用して、この制限的規制制度に穴を開けようとしたのでしょうから、私は和歌山県庁が抱えている事からしてもこれを支持します。愛媛県の前知事の加戸守行さんの言っているとおりです。この点については以前この欄の平成29年6月14日「加計学園問題について、忖度の是非に加えて、本当に大事なことは何か?」で詳しく述べましたので省略しますが、和歌山県でも県職員としての獣医を採用しようとして、それが足りずえらい苦労しているのだという事実だけを改めて申し上げたいと思います。
 ただ付言すると、安倍政権の要職にあって、この規制改革に尽力して、文部科学省の役人などにその実現を強く迫ったはずの(名が上がった)何人かの人々が自分は知らない、会ってもいない。言った覚えもないと、火中から逃れようとしているかのような対応をしていたのは感心しません。私の想像力が正しければ、彼らは、その規制改革が国のためだと信じて活動していたはずだから、どうして、「ああ言ったよ。文部科学省の論理がいかに日本を駄目にしているかを徹底的に論破してやったよ。獣医学部新設が必要だ、文部科学省も協力せよと強く言ってやったよ。」と言わないのでしょうか。

 森友学園問題の本質は、森友学園に払い下げられた国有財産の価格が適正であったかということです。少しはそのことも議論されていますが、安倍首相夫人がどんなに関与したかとか、理事長夫妻の奇妙な態度ばかりが大写しになり、ついに、財務省の決裁文書が改ざんされる事件という信じられないような不祥事が起きてしまいました。
 そのような中、総理秘書官であった柳瀬唯夫氏が愛媛県の人に会った記憶が無いと語ったことが安倍総理の悪事を隠そうとしているのだとして野党が全ての国会審議を止めてしまったり、証人喚問を要求したり、また参考人で答弁した内容が嘘だという人が出てきたり、財務省の改ざんが総理周辺からの指示だ、今井秘書官の差し金だというような話が後から後から出てきて私は「もう、ひどいじゃないか、今日この頃の日本は。」と思ってこの稿を記しています。中味は直接県政と関係ないことと思いますので、県庁HPでの発信は遠慮しまして、後援会のこの稿を使わせてもらいました。このようにマスコミが今安倍政権を皆でたたいている時、それ棹さすようなことは言わぬが花と思っている人は多分多く、私にもそう言って下さる人もいますが、「真実」だけは語ります。

 「真実」と申しました。真実というのはある事象を見る時、その背景にある事象についての知識があり、そこに登場する人たちの利害関係などについての洞察力があり、何故そんなことをするのだろう、本当にそうかという論理力がないと見えてこないことがあります。私は大臣や総理の秘書官になった事もないし、官邸で勤務したこともありませんが、そういった世界にしょっちゅう出入りしていたし、官邸の方々とも一緒に仕事をしていたので、そういう意味で真実がよく分かる人間なのではないかと思います。合わせて、利害関係はありませんから、ためにして何かをねじ曲げたり、こじつけたり、うそを言ったりする必要はまったくありません。
 その結果見えている「真実」をいくつか申し上げます。

1 財務省の決裁文書改ざん事件です。これについてはある県内有力政治家が「あんな大それた事は仲間うちではやらんでしょう。もっとずっと上から命じたんとちがう」と聞かれました。私は「まったく逆です。あんな大それた悪事は仲間うちでないとできません。」と答えました。やった事は明らかに犯罪です。ばれたら大変な事です。そういう時問題が本当にすべてを共有する関係者の中であったらやる気になりますが、組織の外の人がいくら権力者であったとしても、身内でない人達に、あんな悪事を頼むはずがありません。ましてや、安倍政権と財務省(正確にはその官僚)とはそんなに仲がよろしくありません。仮に安倍首相もしくは安倍政権に近い人がそんな事を頼んだら、万一財務省の官僚グループがそれをわかりましたと言ったとしても、それをもって安倍総理は大変な弱みを握られることになります。そんな事を誰がするでしょう。一方私は自分の官僚生活の中で、財務省だけは、組織として鉄の団結を図っているという事をよく知っています。通産省の私など、他省に出向したらその省の政策の中味で通産省に何か指示されることはなく、たびたび通産省と大げんかなどという事もありましたが、財務省の人達は、いつも本省のサブスタンスをちゃんと見ていました。地方支分局の人達の登用システムとその見返りとしての処遇もきちんとしています。その中で、誰かがこれは理財局長の答弁と矛盾している。早く消してしまえと思ったのでしょう。それに答弁とちょっとでも違えばいけないという組織に漂っている100点満点主義が影響を与えたかもしれません。しかし、こういう「鉄の統制」は今の世では幻想です。組織の中にも誰かはそんな悪事は正義が許さんと暴く人が出てくるのは今や当然で、むしろ、それが明るみに出た事を、私は財務省のために慶賀します。
 ここで少々力が尽きました。次回はまた来週。

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