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仁坂吉伸の思い

100点をとらずとも

2019年06月24日

 私は、人からはそう思われていないような気がするんですが、よく人を褒めます。その時、あんまり真面目くさって褒めると照れくさいので、「えらい!」とかよく言います。他人に対する評価も結構甘いので「100点!」と怒鳴りますが、実はこの100点が曲者です。
 県庁の仕事は大変忙しく、皆一生懸命仕事をしてくれるのですが、結果を出すのが遅くなる欠点もあります。それに忙しくなって残業が多くなったり、その仕事に手間がかかるので他の大事な仕事がなおざりになったりします。残業が多くなると、いわゆる「働き方改革」に反しますし、心身の健康を害するようなことになったら困ります。
 何でそうなるのか、何か手はないかと考えて、見ていると、そのように大変になる理由がわかるような気がします。私の所へ説明に来てくれたり、相談に来てくれる人は大概は紙を作ってきてくれます。一目で大事なことが分かるグラフが入っていたり、論理がきれいにまとめられてあったりして、なるほどよく出来ているわいと思うような紙もあるのですが、そうでないものもあります。私に言わせると、紙に書かれていることはただのきれいごとと実質的に意味のあること(サブスタンス)の2つがあるのですが、中には、ノーサブスタンス、すなわち紙を作っても、作らなくても一緒、すべてきれいごと、はじめから分かっていることというケースもあり、それほどでなくても大事な事を口で言えば済むのにと思うことも数多くあります。

 どうしても知事説明というと、緊張してしまって、紙でも作らないと格好がつかないと思っているようですが、それは困りもので、私などはサブスタンスをちょいと教えてほしいので、丁寧な対応など求めておりません。
 自分自身が入力のスピードがものすごく遅いので、紙を作るのはすごく時間がかかるので特にそう思うのですが、仮にこれが速い人であったとしても、体裁を整えて紙を作るよりも、あれこれ多方面から考えて、論理の整理をしたり、必要な情報を収集して理解しておく方がずっと意義があると思います。どんなに速い人でも紙1枚を作るのに、どんなに中身がなくても1~2時間はかかるでしょうし、分厚くなると1日以上そればっかりになってしまいます。

 紙はいらんからね、問に口で答えてくれればいいんだよ、そのかわり早くね、といつも言っているのですが、中々改善してくれません。実は遅いと困ることはいっぱいあります。丁寧な紙を作ってはくれるが遅いと事態は動いてしまって、もうどうしようもない状態になっていることはたくさんあります。誰それにちょっと聞かれたから、「あれはですね・・・」と電話で簡単にお答えしておこうと思っていても中々できず、とうとうこちらも忘れてしまうということも起こります。そうすると、私自身の信頼感をなくすわけです。

 なんでこんなことになるのか。私の答は100点主義です。紙を書かないと体裁が悪いというのもそうだし、アバウトに答えて間違っていたら恥ずかしいので、じっくり色々調べ、紙の体裁を整えてとやっているうちに、依頼主からすると、困ったことになっていくのであります。
 民間のビジネスをやっている人にとっては遅れは即ち負けですから、とにかく早く効率的にと考えるのでしょうが、県庁のような行政ではそうはいきません。100点を取ろうとして丁寧に仕事をして、実はまったく役に立たなかったというようなことが起こりがちなのであります。
 また、紙に書いて体裁をという他に、知っていることは全て挙げなければ気が済まないという現象もよく見られます。知っていることは全部網羅されている紙を作ってくれるので、何が大事か、見てもちっとも分からないというようなことが起こるのです。これも一種の100点主義で、何かを落としているのではないか、抜けているのではないかと言われるのを恐れる余り、全部盛り込んでしまうのです。
 私は「どうせ1発で100点にはならないのだから、早くリスポンスしようよ。そこで議論をして疑念が出たらまた調べたらいいじゃあないか。」などと言っているのですが、中々聞いてもらえません。
 そこで「僕もそうだけど諸君も学生時代に100点なんかあんまり取っていなかっただろう。」と言ったら、何と「私は取っていました。」という多分大秀才が出てきました。こういう人は例外として、ちょっと間違ったらごめんと言ってまたやり直したらいいのですから、100点主義にこだわらず、早く楽に仕事を致しましょう。

 少しでも間違ったら嫌だ恥ずかしいと思っている人は多いと思いますが、まあいいじゃないか、それより県民の多くの課題をどんどんこなしていった方が喜ばれるよと考えた方がいいのではないでしょうか。少々間違っても、ちょっと抜けていても完全にはうまくいかなくてもいいじゃないかと思いましょう。

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