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仁坂吉伸の思い

ただいま 故郷

2019年12月09日

 11月24日、和歌山県は和歌山県人会世界大会の記念式典を催しました。この日和歌山市の県民文化会館大ホールで記念式典を、ホテルアバローム紀の国で歓迎レセプションを行い、次の3日間は参加者の希望に応じ、紀北、紀中、紀南の3コースに分かれ「和歌山ふるさと巡りツアー」に参加してもらい、市町村や地元の各機関が中心になって各地でまた歓迎会を行うというものであります。

 和歌山県でもかつては地域だけでは暮らしが中々成り立たないという時代もありましたし、何よりも三方が海に囲まれていますから、海の向こうで頑張って一旗を揚げようという希望に燃えた方々も多かった県であります。
 内地の暮らしもなかなか大変ではありましたが、慣れぬ外地での暮らしも、多くの方々にとっては、筆舌に尽くしがたい御苦労があったものと思います。戦後日本移民再開の第一号として、和歌山県移民団がブラジルのドラードスという未開の地に渡った時の写真を現地で見せてもらいました。想像もつかないような巨木を自分達の力だけで切り倒し、道を付け、農場にしていったのです。今の素晴らしい田園風景を前にして、昔の御苦労に胸を打たれました。しかし、そのような中でも、和歌山県移民を始め、日本人は懸命に働き、ある者は大成功を遂げ、そうでない人々も勤勉さと誠実さによって、その国の多くの人々から尊敬を勝ち得、子孫を残し、その教育を怠らず、何代にもわたって立派に活躍している人が各地にたくさんおられます。そういった皆さんは、家族の何代にもわたる苦労を誇りに思いつつ、新しい祖国のために尽くしておられます。
 そのようにその国の人々として尊敬されている人々ではあっても、それらの人々は時として故郷を思い出し、各地に和歌山県人会を作って親睦を深めておられます。それに対し、和歌山県はずっと前から、5年に一度といった周年行事には知事や県議の方々を始め訪問団を組んで訪問し、懐かしの対面をして参りました。私も何度か行かせてもらい、その度毎に多くの方々の笑顔と親切さに励まされ感動をいただいて参りました。

 海外のことばかりを申しましたが、日本国内でも和歌山県出身者、ゆかりの方々の活躍は誠に顕著なものがあり、その中の有志の方々は県人会を結成されて、私なども毎年お呼びいただいて和歌山の報告をし、親しくなった方々と交歓を楽しんで参りました。そういう方々と接するにつけ、私は和歌山県民であることの誇りを感じます。
 私もかつてそうでありましたが、和歌山県は大学も少なく、県外の大学を出てそのまま県外で働くという人も多かったこともあってか、県外で活躍している人が一杯います。それぞれに職場があり、家庭があり、その地域の交遊があるわけですから、いつもはその中で懸命に人生を生きているわけですが、時として故郷への想いは心の中にじんわりと広がることがあります。従って、私は、おそらく過去の知事のどなたよりもこれら県人会を大事にし、できるだけその行事に出てきたつもりです。

 このような中、鶴保庸介参議院議員から、沖縄北方担当大臣の時の経験として、沖縄県では沖縄県人会世界大会を時々開催していて、世界中から沖縄出身者が集まるが、あれはとても良いものだった。和歌山県でも是非やったらどうだというご提案がありました。私は直ちに「のった!」と賛同し、爾来一年の時を経て、多くの関係者の献身と協力の下、11月24日の式典になったわけです。
 県の職員が世界中に散って、この話を打診しました。皆さん大歓迎で是非参加したいという方が続々と出て参りました。国内の県人会の方々も、そして、かつて移民を送り出し、近年は同窓生を多く送り出した各地の有志の方々、市町村の職員の人々、関係団体等多くの方々が一生懸命に協力してくれました。

 そして本番、式典は素晴らしいものに仕上がったと思います。ねんりんピックや国体の開会式の演出は私もかなり口を出してリードしてきましたが、この開会式は全て職員の、しかも若手が考えて盛り上げてくれました。中南米など日系人の間でとても人気の宮沢和史さんと大城クラウディアさんの記念コンサートもあり、合気道や星林高校の吹奏楽部や和歌山児童合唱団の会場一杯を使ったパフォーマンスもありました。そして、宮沢さんなど出演者に混じって、各地からいらっしゃった県人会の方々も皆壇上に上がって「風になりたい」の大合唱が起こりました。そしてフィナーレはパーンという空砲とともに金・銀テープが会場一杯に飛び跳ねました。

 続く歓迎レセプションも、大いに盛り上がりました。各地から見えた県人会の方々が交々に壇上に上がり、お国自慢の歌や踊りの大合唱です。その中で、かつての各地への訪問の時にお目にかかった懐かしい方々にたくさんお会いして、再会を喜び合うことも出来ました。式典やレセプションでの県人会の方々の笑顔が目に焼き付いています。
 各地に分かれてからの数々の場面も、皆感動的であったという報告がたくさん寄せられました。一つだけ例を挙げれば各国の県人会長が智辯和歌山高校でそれぞれの国での和歌山県人の歴史を語る時、若い子供達は感動に包まれ、学校を挙げての歓迎で訪問をした県人会の人々は大感動をして帰ったとのことでした。

 各市町村での分科会活動のリードをし、お付き合いをしてから帰ってきた国際課をはじめとした職員も、大変な仕事をやりきったという満足感に溢れていました。和歌山の有力者の方々からも、大挙して来賓としてきて下さった外務省の方々からも、これはよかったですねぇ、歴史に残りますねぇという賛辞をたくさん頂きました。
 本当に開いてよかったと思います。レセプションの会場でお会いしたずっと前の南加県人会の会長が、実はと言って、2004年の南加県人会の周年行事の時、時の有力県議に、是非この世界大会をやりませんかと提案したんです、実現して夢のようですと言って、その県議がその年の県議会でそのことを述べ、問題を提起された議事録を下さいました。

 私は、こんな素晴らしい大会を、また是非やりたいと思います。各地の周年行事を邪魔しないようにどうすればうまくいくか、目下国際課で検討中です。

 その他、世界各地、日本各地の和歌山県人の方々と関係を深めていきたいと思います。日本各地の県人の方々には、和歌山県の驚くほど多方面の行事に、お話をしていただいたりして御協力を賜っています。また各国の県人会の子弟も昔ほどは県の負担による研修旅行に御招待は出来なくなりましたが、和歌山での受け入れを積極的に続けています。その中で思いついたのが、特に優秀な子弟に和歌山の超優良企業で働いてもらおうというプロジェクトがあります。決して、安価な労働力として受け入れるという他地域で行われているようなものではなく、超優良企業のエリート社員として働いてもらおうというものです。5年の研修期間が過ぎたら、日本の優良企業での経験を「箔(はく)」として本国に戻ってもよし、そのまま和歌山に残ってその企業の柱石に育ってもらってもよいというものです。既に実例も出始めています。

 このようにこの和歌山県人会世界大会により、世界から日本各地から大勢の方々が里帰りして下さったのですが、里帰りされた皆様はもちろん、和歌山に今こうしている我々にとっても世界で、日本各地で活躍されている人がいることは大きな誇りであり、そのような人々と一堂に会することは大きな喜びであり、大きな刺激であります。和歌山もまた、いつまでも立派な故郷でいられるように、県民をあげて頑張らないといけません。
 今年、和歌山ではもう一つのビッグ・イベント「ねんりんピック紀の国わかやま2019」が開かれました。オープニングイベントのハイライトとして坂本冬美さんが歌ってくれた歌は「ただいま故郷(ふるさと)」でした。

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