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仁坂吉伸の思い

新型コロナウイルス感染症に関して(その3) ~一斉休校、学童保育の拡大そして肺炎検査~

2020年02月29日

 かねてから重篤で大変心配をしておりました新型コロナウイルス感染症の患者さんが、2月28日お亡くなりになりました。2月13日に転院後、人工呼吸器をつけながら、病と闘っておられましたが、担当の医師をはじめ病院関係者の必死の努力にもかかわらず、回復がかなわず、お亡くなりになったことは痛切の極みであります。心からご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の方々にお悔やみ申し上げます。
 一方、感染をされた残りの12人の方々は、すべて症状は重くなく、次々と回復され、かつ、念のため二度行っているPCR検査の結果、陰性が確保されて退院された方も大分出てきています。従来のルールだと回復し、陰性となってから7日間の経過観察後は社会復帰をしてよろしいということでしたが、大阪の患者さんが一度陰性になってから再度陽性になったという例が報告されたので、やはり、和歌山県のように2度陰性確認をする事が大切だと思うとともに、念のため全員経過観察期間は14日間とさせていただきました。
 すでに発表をしておりますように、済生会有田病院の関係者は職員、入院患者、出入業者など全員約470人以上のPCR検査をし、既に発表している方以外は全員の陰性も確認しておりますし、また県下くまなく、肺炎の方で何か疑念のある方には病院に申し出ていただいてどんどんPCR検査をしているにも関わらず、長い間すべて陰性ばかりですので、和歌山県では、少なくとも今は新型コロナウイルス感染症が拡がっている兆候はない、したがって、県下の社会生活は感染予防のための一定の配慮はした上で通常どおり行ってもいいのではないかという見解を示していました。
 ところが、他の地域では、このような和歌山の感染症の一応の地域的制圧とは逆に感染が増え、そのため、政府からは25日、大きなイベントの自粛要請があり、さらには27日、安倍総理自身のお口から3月2日の月曜から全国すべての小学校、中学校、高校及び特別支援学校を春休みまで休校とするよう要請がありました。
 和歌山の状況は前述のとおりだし、ほとんど感染症例のない県や皆無の県までやるのかなと思いましたし、それに伴う弊害も多々あるんだがなと考えましたが、他の地域で感染のくいとめに失敗している所もあるようだから、いつ何時それが当県や他に拡大しないとも限らないし、感染をくいとめようという総理の並々ならぬイニシアチブも尊重しなければいけないと考えて、和歌山県も、次のように決定しました。

(1)3月2日からすべての公立の小、中、高、特別支援学校を春休みまで休校とする。

(2)高校の入学試験は予定通り行う。その時点で熱がある等の生徒は、休んでもらって、後刻追試を行う。

 ただし、この措置には、唐突で現場は大変だったし、卒業式を楽しみにしておられた生徒・保護者の方々の気持ちを傷付けてしまったことなど、当然副作用としての弊害もあり心苦しい限りです。さらに長期的には、学力の低下とか経済への影響とかも懸念されましょうが、それは追って対応するとして、当面の大問題は小学校のお子さんをお持ちの保護者の方々が、学校が休みになるとお子さんの面倒を見なければならないので働くことができなくなるということです。これは深刻な大問題であろうかと思います。一例を挙げると、病院にお勤めの医師や看護師の方が、お子さんの世話をするため勤めに出られないとすると、今そこにある危機である新型コロナウイルス感染症と戦う力が大いに削がれるおそれがあるのです。こういった事態をさけるため、和歌山県では

(3)働きに行かなければならないため、子供さんを預かってほしいという方のために、全小学校で、学校の始業時間から通例の学童保育の終了時間(通例午後6時)までの間、申出のあった子供さんを預かることにする。子供の世話は、(政府の方針でも)学校につめていることになっている教員が交代で行う。

 つまり、一部の生徒さんに対して行っている放課後の学童保育をフルデイタイムに行うということです。当然学童保育の対象児童よりも人数が増える可能性があるので、今までの学童保育に関わっていた人に加えて、教師の方々も一緒に世話をやっていただくということになると思います。この措置は、通常の春休みが始まるまで行います。春休みの時はいつもは、このような預り制度がなかったので、必要はないと論理的に考えられますが、その時の状況でまた考えていったらよいでしょう。預かってもらって感染しないかという懸念については、当県の状況は前述のとおりなので、今は大丈夫と思いますが、感染の拡がりが感じられたら機動的に対応します。

 次に、近日来政府が国民に示していると報じられている方針の中で、あくまでも現段階においてですが、どうしても従うべきではないという事項が1つありますので、和歌山県は別の道を行かせていただくと明言しました。
 それは、これからは感染者が増えてきて、多くの人が軽症でも重症でも病院におしかけて来ると、病院がパンクして重症者を守るという大事な機能が発揮できなくなるので、37.5度以上の熱が4日間続いた人だけ医師にかかるように、それまでは自宅で待機するようにというところです。2月25日の「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」と専門家による見解とを合わせて報じられている内容です。
 多くの人に感染が拡がり、そういう人がどんどん病院におしかけてきて、病院崩壊が起こることを恐れた措置と思いますので、そのような段階になれば、これはやむをえない措置だと思います。前述基本方針でも「今後」のこととして書かれてあります。現に私も2月13日以来、ずっと続けている記者会見で相当以前から、仮に手がつけられないほど感染が拡がったら、感染を抑え込もうとしている現対応と180度かえて、重症者の命を救うことを主眼にせざるをえず、また、病院のあり方も、感染症とその他で病床も外来入口も分けないといけないし、その検討も準備的にし始めてはいると申し上げていました。しかし同時に、今はまだまったくその時期ではなく、感染者を発見し、その人の行跡を辿って二次感染者をなくすため、濃厚接触者のPCR検査をして、陽性の方は隔離し、その他の接触者も様子を常にウォッチするという方針でやっていくということを繰り返し申し上げてきたわけです。それに対して、多くの報道で、政府は現在も4日間37.5度以上の熱が続く人以外は自宅待機して欲しいという見解だという事が言われ、番組に登場していた専門家も否定せず、政府からは異論も注意も出ていそうにないということはそのとおりには従えないなあと思ったのです。
 広範に感染が進んだ時の対応を、感染をくいとめるために学校の休校という思い切った手を打っている時に、同時にアナウンスするという事は非論理的だとも思います。
 さらに、13人の感染者を注意深く調べると、まったく症状のなかった未成年の1人を含む2人を除くといずれの方も肺炎にはなっており、初期にそれを発見して治療を始めた人は比較的軽症で推移しているし、インフルエンザ治療をした人も軽くすんでいるというようなことがいささかわかってきました。従って、比較的初期に肺炎を疑うということは意味がありそうだとも思うのです。
 もちろん県民の皆さんは、風邪症状が出ると、例年はそうでなくても今年は新型コロナウイルスの感染がとても心配であろうから、PCR検査をどんどんしてほしいとの要望をお持ちでしょうが、キャパシティの問題があるので現実にはそうもいきません。スクリーニングはいるのです。そこで、風邪になったかなという人は、いつも通りいつものクリニックに行っていただいて、(感染症対策に専門性をもつ大病院にいきなり行こうとはしないで下さい。)政府の方針にあるように、治療しても37.5度以上の熱が4日間続く患者さんにはクリニック等でレントゲン又はCTで肺炎の有無を確認していただいて、明らかに肺炎が認められたら、その人にはPCRの検査をして、新型コロナウイルス感染症かどうかを判断するという方針を決め、記者会見で発表しました。(2月25日)こうすれば、リーズナブルな数のPCR検査で新型コロナウイルス感染症か否かが分かると思ったのです。ところがその後、政府から明文の基本方針も出され、TVなどの報道でも4日間自宅待機で医者にかからぬようにという報道がなされていますので、安倍総理の見解表明を受けた学校の休校などを発表した昨日(2月28日)の記者会見で、本件だけは、政府の方針には従いませんと明言させていただきました。

 私がこのような方針で今いるのは、現状が、何度も言っているように、当県では感染症が拡がっている兆候は見られないという事実認識のもとにあるからで、かつ、それなら肺炎の方に限れば現実のキャパシティとしてもPCR検査はできると考えているからであります。しかし、時とともにこのような前提がくずれてくると、ずっと言っているように別の方針に、すなわち、政府が今示していると報じられているような方針に移らざるをえなくなるかもしれないということは付言しておきたいと思います。

 和歌山県も大変ですが、政府も、もっと広範な領域のことを同時に考えなければならないので、はるかにその御苦労は大変だと思います。
 北海道では感染が拡がって、知事が2月28日にとうとう緊急事態宣言を出すという事態になりました。その御苦労大いに察します。和歌山県も一時深刻に心配したのですが、今は小康です。でも大変な時に政府をはじめとする方々に随分助けてもらいました。またいつ何時危機水準が高まるかもしれません。したがって、今は日本中皆が大変な時なので、それぞれの事情に応じて責任をもって遂行していけばよいので、意見・方法が違えばすぐに「批判」というのもいかがと思います。今は心と力を合わせて難局を乗り切る時だと思います。

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