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仁坂吉伸の思い

新型コロナウイルス感染症対策(その27)-全国知事会再び-

2020年05月20日

 5月20日、また全国知事会がオンラインで行われましたので、次のように発言しました。なお、時間制限があるために知事会では省いた、立論の実証の部分を、以下の『 』に併せて追記させていただきます。

 なお、私以外も多くの知事さんから意見が出て飯泉会長の名のもと、平井鳥取県知事らの努力で緊急提言がまとめられる予定です。いつもながら飯泉、平井両知事をはじめ、とりまとめに苦労して下さっている知事の方々に心からお礼を申し上げます。

 私は、日本の国あるいは各地で行われているコロナ対策は片翼飛行だと思っています。本来ならば、行政の仕事と国民の協力の足し算が正しいのではないかと思うのです。行政の仕事というのは保健医療行政であり、国民の協力というのは生活や営業の自粛というもので、足し算であります。前者の方については一生懸命やってもあまり副作用は無い、せいぜい公務員が忙しくなるだけ。しかし、後者は生活と経済の破壊をもたらしてしまいます。欧米と違って日本は新規感染者数が結構下がってきました。地方は元々行政機能はまあまあですから、国民の協力による自粛で完璧に収まってきた。一方大都市は大変なことになって、入院をちゃんと出来なくなっている。重症者の取り扱いで医療崩壊とよく言うのですが、私は病院に入院させられないというのは十分に医療崩壊だと思うのです。それを国民が自粛で助けてくださったということだと思います。
 ここで世界を見てみますと、日本は曲がりなりにも少し収まってきましたけれども、欧米は全然収まっておりません。しかしその欧米でどのような自粛をしているかというと、超絶自粛をしているわけであります。強権を発動して、ほとんどの店を皆閉めろとか外出してはいけないとかそのようなことをやっているわけであります。ドイツは偉いとよく言うのですが、ちょっと自虐史観みたいで、感染者あるいは死者について人口比で日本の15倍もあります。何故かと色々考えたところ、やはり保健所あるいは日本の感染症法、このような機能がほとんど無いということがわかりました。

『日本は感染症法に基づき、保健所がコロナの陽性患者を隔離し、濃厚接触者を検査し、その他についても患者の行動履歴を追いながら(疫学調査と言います。)感染者が放置されていないか調査をして感染を囲い込んでいくのですが、欧米はこの機能がほとんどありません。従って感染が拡がると手がつけられなくなって対応はいきなり医療機関の仕事になるわけです。感染した人は病院にラッシュするわけですから医療崩壊が起こります。
 日本の大都市で起きているような軽症者を入院、隔離できなくなった「医療崩壊」だけでなく、重症者ですらベッドが足りず命が救えなくなるという「医療崩壊」です。私はこの事を、外国事情を映してくれるテレビを見ていて思いつきました。ヨーロッパもアメリカも、テレビに出てくる映像は、外出禁止や普通の商店、飲食店の営業禁止の命令を発している政治指導者と、人っ子ひとりいなくなった町と、重症者用医療現場でキャパシティを超えて、大変な目に遭っている医師や看護師さんが泣いているというものだけです。
 日本ならいっぱいあった、保健所を指揮して感染の抑え込みに大童(僭越ながら、済生会有田病院のクラスター発生時の和歌山県のような姿)という映像が全く出ません。そして、NYのクオモ知事もフランスのマクロン大統領も国民生活を制限するので理解をしてくれと呼びかける姿ばかりです。日本とは比べものにならないような外出制限等の国民生活の「超絶自粛」にもかかわらず、欧米で、日本のような感染の縮小がありましたでしょうか。
 一方、感染を収束させた韓国は日本モデルの感染症法と保健所のセットがあり機能しています。欧米との違いは一目瞭然です。その違いは感染症法と保健所の機能というこの一つしかないのではないかと私は思うのです。その韓国で先日ナイトクラブクラスターが再度起こりました。その時韓国の保健大臣が言ったことは「ナイトクラブに行った人は名乗り出て下さい。」だったのです。感染の疑いがある人を特定して検査、陽性者は隔離をするための手段でしょう。この手の発言を、私はマクロンさんからもクオモさんからも、メルケルさんからも聞いたことがありません。そんなことはやってもいないからでしょう。』

 それならば、日本は感染症法と保健所という機能があるのだから、そこをもう一回立て直してがんばっていくことはできるのではないかと思います。
 大都市は、これまでそれをやろうとしても感染者が増えすぎたため、出来なかったところがあると思います。しかし、患者が減ってきた今こそもう一度立て直して、陽性者を野に放つようなことは止めたらいいと思います。そのための応援を国がやらなければならない。
 しかし、本来これを言うべき応援をすべき国が真逆のことをリコメントしているということを発見するわけであります。国の対処方針を見ると、このような隔離をしなさいということはほとんど見られない。病院が手狭な時は、自宅中心で療養させなさいということをついこの間まで言っている。それから、14日経過したら自動的にPCR検査をしないで無罪放免でもよろしいと言っている。街のクリニックを陽性者の早期発見のセンサーとして活用させてもらったらいいのに、これを活用しようともしない。このようなところを国はきちんと改めるべきだと私は思います。
 もう1つ同じ流れで、これだけ医師がコロナと戦ってくれています。それで医療関係者を必死になって鼓舞しながら、我々知事のメンバーが各地域でがんばっているわけであります。ところがその最中に、国が医師の数を減らしなさい、こういう従来型の指示が来てしまいました。これはそもそも、医師の偏在を地域の医師の養成数で対処しようという論理的には間違った政策なのですが、それを改めようともせず、ましてや全国で医師が戦って医師不足でどうしようもないと言っている時にそのようなことをするかというセンシティビティーの無さに、これではやはり国民を大事にしていないと言われても仕方がないと思いますので、国は大いに反省してもらいたいと思っております。

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