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仁坂吉伸の思い

新型コロナウイルス感染症対策(その39)-厚労省、コロナ相談・受診方法を転換  ‥‥前から言ってるやんか-

2020年09月09日

 9月5日の新聞各紙は、厚労省が4日、コロナ相談・受診方法を転換し、かかりつけ医が相談先となるよう方針を転換すると発表したと報じました。

 今までは、保健所の帰国者相談センターに相談するようにと言っていたのですが、後者は大体は感染症対策の総本山みたいな立派な病院が多いので、保健所も大病院も忙しくて十分対応出来ないからというのが理由のようです。私はいいのではないかと思います。と言うより、和歌山県では2月から、もうこの体制でやっています。

 2月頃厚労省は何と言っていたかと言うと、「37.5℃以上の発熱が4日以上続かない人は、医療機関の受診を控えよ、自宅で様子を見よ。」と言っていたのです。
 私は、そんな馬鹿なことがあるものか。風邪になったら、皆かかりつけ医のクリニックを受診するでしょう。クリニックのお医者さんだってプロだから、「あれ、これはコロナと違うか。」と疑ってくれるでしょう。レントゲンやCTを撮って肺炎があったり味覚障害など一連の症状が出ていれば、保健所にすぐ連絡してもらえば、後は保健所が引き取って、大病院と協力してPCR検査をしたり、仮に陽性者が出たら入院の世話をしたり、行動履歴を聞き取ったりという事になります。その際現実には、風邪かなと思った人の肺炎等の発症者はうんと少ないし、その中の陽性者も実はうんと少ないので、この方式を採っていれば、本当に大事な機能を果たしている保健所や大病院にお世話になる前に随分とスクリーニングがかけられるので、保健所と大病院の混乱と疲弊も防げるのです。さらに最近では、全部ではありませんが、県内のクリニックで直接PCR検査が受けられるところも出てきました。行政が必要と判断しない検査は有料ですが、クリニックで検体を採って民間の企業で判定をしてもらうという方式です。この時も大事なことは陽性が分かれば、すぐ保健所に言ってもらうというところです。

 おそらく、あの時厚労省が、「4日間医者に行くな」と言ったのは、当時のイタリアやNYの状況を見て、医療現場が大混乱となり重症者を救うことすらおぼつかなくなったのを見て、これを防ぐためには、こうしなければならないと専門家が判断されたからだろうと推測します。確かに、テレビの向こうのイタリアなどでは、その混乱が現実のものでしたが、テレビのこちらの日本の現場は、あくまでも全国的に見ても将来の懸念であり、和歌山においては懸念ですらなかったという状況で、あの判断をし、それを全国に通達し、テレビで国民にじゃんじゃんと教えたということの結果、何が起こったか言いたくありませんが、専門家の方々は、ちゃんと責任を自覚すべきでしょう。大体論理的に考えれば、この病気は早く重症化する人もいるので、初めに医者に行くなと言うと、自宅にいる間に重症者を増やしてしまうし、4日間熱が下がらない人が、いきなり、帰国者・接触者外来のある大病院に行けば、コロナの重症者の他、コロナの軽症者も、更には、ほとんどの人はコロナですらないわけですから、そういう人も皆殺到してよけい現場が混乱して、別の医療崩壊が起こってしまうことになるぐらい、医療の専門家ならすぐ分かることではないかと私は思っていました。
 そこで2月末「政府には従えません。」とはっきり言ったわけです。その後政府のこの方針は撤回されましたが、和歌山県が以上のことをあれほど長く論理的に説明し続けてきたのに、どうも全体を理解しようというところまで政府はいっていなかったのかなと思います。
 もう一度言いますが、和歌山県のシステムは、単に「4日間医者に行くな」に反対しているだけでなくて、感染症に主力部隊として立ち向かっている大事な保健所と大病院の負荷を、クリニックの持つスクリーニング機能によって軽くすることを初めから目的としていたのです。

 そして、それから半年後、ついに9月4日、厚労省はかかりつけ医、クリニックに、コロナの発見に一役買ってもらおうというところに踏み出しました。
 何で、そんなにかかったの。その間、和歌山ではクリニックの方々にも分担してもらっている重荷を専ら背負わされてきた全国の保健所の職員や感染症専門病院のスタッフに、政府はどう説明するのでしょうと思っています。和歌山県は、小さな県ですが、現場に立脚して県民の命と健康を守るためには、どうすれば最も合理的で、効率的かを考えて一生懸命対応しています。また、和歌山県は昔からそういう所ですが、よかったと思うことは、独り占めしないで他にも勧めて回っています。(発電用の利水ダムの水を大雨の前に極限まで抜いてもらうことを9年前実現し、その後ずっとそのことを国や他県に勧めて回ったのもこういう背景です。ようやく国が取り入れ始めたのは今年になってからですが。)厚労省の役人や専門家が、少しはそのように上手くやっている所はどこかないかという気持ちで勉強をして下さっていればと思います。もちろん過去の経緯はともかく、良いことは良いことです。今回の決定は評価したいと思います。しかし、報道を見る限り、まだ、和歌山システムをよく理解していないところがあるように思います。それは、こういうかかりつけ医が、自分で検査をするか、検査のできる診療・検査医療機関(仮称)にPCR受検の世話をするとあるのですが、それはいいとして、そのことを、県の保健医療の統合ネットワークの中心である県や保健所に連絡したりする記述はないし、とりわけこれが大切ですが、陽性が判明した時に県や保健所に必ず連絡して、入院措置のアレンジをしてもらうという記述がないことであります。
 感染症対策はPCR検査をすればよいというわけではなく、その後の行動履歴調査、隔離、入院などの行政措置が伴わなければいけません。それがないと、感染が拡大するのを止められません。マスコミも含め、検査、検査の大合唱ですが、厚労省の今回の措置も、それに引きづられているような気もします。ようやく、かかりつけ医、クリニックの機能も活用して、疲弊している保健所と大病院を救おうと考えたことは、ようやく分かったかということですが、本当の問題解決には、そうやってコロナ発見のための業務が軽くなった分だけ、保健医療行政当局が本来の隔離、入院の世話、疫学調査という業務をうまくやっていくことまでちゃんと考えたものでなければなりません。
 2月から和歌山県が地道に必死に取り組んでいるシステムには、これらがすべて組み込まれています。そんなよくできていて、ちゃんと機能している県民の健康を守るシステムを入院措置を出来なくして破壊してしまうような感染症法の運用の変更など、絶対にやらないで下さい。

追記
 なお、和歌山県のコロナとの闘いで判明したこと、そこから分かる大事なことについては、9月6日と13日、県民向けの県庁の広報番組「きのくに21」で和歌山県福祉保健部の野尻孝子技監が、具体的な事例なども駆使して、ものすごくわかりやすく説明しています。県庁HPの和歌山県インターネット放送局
(https://www.pref.wakayama.lg.jp/bcms/nettv/p_ch4/ch_4.html)から見ることが出来ますので、是非ご覧下さい。無症状者だからといって入院措置をさせないと、どんなことになるかよく分かります。また、同じ会食でも、どんな時に感染して、どんな時に感染しないか、よく分かります。

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