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仁坂吉伸の思い

わかやま塾

2020年09月21日

 和歌山県では、県内の有為な人材を育てようと平成25年からわかやま塾というのをやっています。1年に1シリーズで100人以内の塾生を募集して、月に1回2コマの講義を夜、仕事が終わってから密度高く行います。
 始めた当初は、どうも今人生の目的を失いつつあるので自分探しのためにという公務員といった若者も参加していましたが、最近は、事業を伸ばしてやるぞとか、起業するのだといった人も増えてきて、少し焦点が合ってきたなと思っています。

 これを始めようとしていた頃、特に新しい政治の動きがあって、各地で〇〇塾というのが出来て、特に政治家志望の青年を集めて、党員を養成し、青年の方も、あわよくば推薦議員選挙の候補にならんかとしていたという時代だったものですから、それと混同されては業腹だと思って、発足を延ばしていました。しかし、そういう政治の〇〇塾の正体が段々と分かり、色あせてなくなってきつつあったものですから、もう混同されないなと平成25年に始めたものです。

 受講は1月に1度ですが、75分の講義が2つあって、1つは、経済、行政制度、法制、税政、インフラ、福祉制度、IT、エネルギーなど、社会で指導的役割を果たすためには心得ておかなければならない基礎知識を身につけてもらうことで、もう1つは、「心がけ編」と称して、各界の大先輩に苦労話や、教訓、人としての生き方などを語ってもらうというものです。
 講師は、私と県の全国の人脈を総動員して、この方は素晴らしいという方々を集めていて、全国のどこに出しても誇れるような布陣になっています。私は塾長なのですが、これは聞き漏らしたら損だと、他の仕事がなければ、あってもできるだけ都合をつけて参加しています。

 9月16日の夜、このわかやま塾が開かれ、野村総研の前会長の嶋本正さんと近畿大学の経営戦略本部長の世耕石弘さんがお話をして下さいました。後者の世耕さんの話は、今や入学志望者日本一になった近畿大学の、それを達成した広報戦略をお話しいただき、これは素晴らしいと目を見張るばかりでした。この神髄を少しでも和歌山県政に取り込んでいこうと考えています。

 片や嶋本さんの話も、今回は一段とすごいものがありました。「デジタルが変える産業の未来」というタイトルであったのですが、私は、これはえらいことだと思ったことが2つありました。
 1つめは、デジタル化がさらに進むことによって、新ビジネスモデルが出てくる。それは売り切りモデルが世界中の競争によって限界を迎える中、デジタル化が顧客の求める製品を含む便益そのものを提供することを可能にする。それが「アズ・ア・サービス(aaS)」であるということであります。既にトヨタなども車を作って売るモデルから、運搬のプラットフォーム提供モデルに変えていくのだという事を言い出しているように、様々なサービスを中心とする経済が次々と姿を現しつつありますが、それを「アズ・ア・サービズ」=aaSという事でまとめられるという捉え方は、大変新鮮でした。
 2つめは、これまた私にとって新しい認識でしたが、近年、所得ベースではあまり伸びが見られない一方、世の中の人は、生活レベルは向上したと感じている人が増加している。この話はよく所得格差の拡大として語られているが、そうではなくて、同じ調査で生活レベルが低下したという人も減っている。これは何でだということだが、嶋本さんの分析によると、デジタル化で、財、サービスの質が向上し、一方便利に作れるので価格も伸びないが、コストはもっと下がる。だから企業の利潤は増えるが、さらに、財、サービスを購入する消費者も便利になった分だけ、支払った価格以上に「消費者余剰」を手に入れているので、生活が向上したと思うのであるというものであります。
 近年、安倍政権登場以来、黒田金融政策で、景気が明らかによくなり、労働需給もタイトになっているわりに、GDPの数字も物価も上がらない、でも大部分の人々は、何となく、生活がひどくなっているとは思わないという現象の実像が解明されたように思いました。

 私もまもなく70歳ですが、勉強になることはこのようにたくさんあります。わかやま塾の若い方々は、大いに勉強して、高い知識を身につけ、心を磨いて、和歌山を背負っていく経済人に育ってもらいたいと思っております。

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