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仁坂吉伸の思い

新型コロナウイルス感染症対策(その40)-経済学の常識-

2020年10月05日

 コロナ対策も半年余りも大変な経験を経て、今やコロナ感染症の防止と経済再生の両立を図るということが大事だなというふうに、大体の人が分かってきたかなと思います。ベストミックスという言葉とかあるいはウィズコロナとかいう言葉は、皆こういう考え方かなと思います。
 ただ、政策手段が国民の行動の制約1つだけであるとすると、なかなかこれは両立は難しいということだと私は思っております。なぜならば、これを締めすぎると緊急事態宣言下のように経済がガタガタになりますし、しかし逆に緩めてしまうと感染がまたぶり返すということになって、これはなかなか大変ということが現状だと思います。それをつらつら考えますと、感染症法と保健医療行政という我が国固有の立派な手段を、政府も国民も、マスコミも忘れてはいないかということをいつも思うわけであります。私はこの感染症法・保健医療行政というものと、人々あるいは企業に対する行動の制約というのが、2つは足し算だというふうにずっと主張してまいりました。片方だけにするとすなわち行動の制約だけにすると、これを徹底的にやると経済は必ずガタガタになるわけであります。逆にこれを緩めすぎると感染が増えてしまう。従って、感染症法で一生懸命がんばって、出来るだけ感染者を隔離して感染が拡がらないようにしながら、経済はある程度自由にしていくということが一番大事なことではないかと思います。
 このたび国の感染症法の運用の議論がありましたが、このような観点からちょっと私達が心配したのは、今まで和歌山県をはじめ多くの県でがんばっていたような保健医療行政が十分に出来ないのではないか、入院隔離が出来なくなったらこれは大変なことになって、大都市みたいに感染が爆発してしまうぞと思ったのですが、どうもそれは杞憂に過ぎない、我々の意見を聞いて下さって自由にさせていただくようになりそうであります。ただそうは言っても、既に大変な思いをされている大都市等が運用が悪くてももうこれでいいのだというふうに思ったら、感染はいつまでたっても収まらないですから、従って感染症法上の措置を頑張ってきっちりやるようにして頂きたいなと思います。考えてみたら全国全部同じ制度でやっていますから、知事さんの腕の見せ所ではないかと思うわけでございます。
 このようなことを考えておりますと、私は経済学部出身ですから、経済政策の理論であれがあったなということを思い出しました。それは「ティンバーゲンの定理」と「マンデルの定理」であります。
 ティンバーゲンの定理というのは一定数の独立した政策目標を達成するには少なくとも同数の政策手段がなければならないということで、コロナ感染防止と経済再生という2つの政策目標を達成するには、行動の制約という一つの政策手段だけでは足りなくて、保健医療行政という政策手段を足さなければどうしようもないということが、昔から当たり前で常識だということになっていたのだと思います。
 マンデルの定理はそれぞれの政策目標の達成のために相対的に最も有効な政策手段、比較優位の考え方でそれを割り当てるべきであるということであります。そうすると、仮にコロナ感染防止に行動の抑制を割り当てたら経済はガタガタになるわけですから、それも効くかもしれないけども、やはり感染防止には保健医療行政でがんばり、そして経済の再生には例えばGoToあるいはもっと言えば規制を厳しくしないようにするという政策がひょっとしたら必要かなと思うわけであります。
 どうして国の専門家達は経済の専門家の人も入っているのにこういうことを言わないのかなといってちょっと疑問に思っているのですが、ひょっとしたらそういう方々は現場で感染症法を武器に県の保健医療行政当局と保健所などが闘っているという現状をわかっていないのではないかとも思う次第であります。そういうことを厚生労働省の方々がよく指導されてあるいは情報提供されて、そして立派なベストミックスの政策をやって欲しいなと考えています。

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