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仁坂吉伸の思い

オリンピック

2021年05月10日

 新型コロナウイルス感染症第四波の猛威はものすごく、全国的に毎日多くの感染者が報じられています。和歌山県も例外ではなく、これまでは京阪神という大都会に隣接しながらも感染者を低く抑えてきたのですが、今回の第四波では、当県としては信じられぬぐらい多くの感染者が発見されています。とは言え、保健医療行政に携わる職員と、病院関係者の献身によって、何とか全国で3県しかない全員入院体制は堅持することが出来ていて、自宅などで、入院待機中に容体が悪化して亡くなるというようなことだけは何とか避けられています。しかし、もはや保健医療行政だけでは支えきれないので、この一年間ずっと避けてきた県民の行動の変容もお願いせざるを得なくなり、「不要不急の外出の自粛」など、県民の皆さんへのご不自由をおかけする事態になっています。

 その中で国民の間でオリンピックを中止しろという意見が多いとの報道が相次いでいます。確かにコロナでご自身の生活が大いに不自由を強いられたり、経済的に困窮を余儀なくされている方々が大変多い中で、「オリンピックを楽しめますか」といった聞き方をされると、「とんでもない。そんなオリンピックみたいなのんきな話は止めてしまえ。」と言いたくなる人が多いだろうなあということは想像に難くありません。いつも我々が想像していたような夢の祭典は期待できないということは私もそう思います。しかし、だからといって中止してしまえと言うのは、いかがなものかと思います。私はオリンピックは世界中のアスリートが技を競うことがその本質だと思うからです。
 確かに、我々オリンピック選手でもない我々衆生は、オリンピックを見に行ったり、テレビで声援したりという楽しみもあるし、たくさんの人がそれで動き、外国からも人が大勢来て、ビジネスチャンスも膨らむという面も期待すべきなのですが、それらはアスリートの競技ということに付随するものであって、オリンピックの本質ではないと私は思います。
 アスリートにとっては、日頃からオリンピックに出て、勝つために、命を削るような練習を重ねてきているはずで、我々はオリンピックを考える時にまずはこの人達からオリンピックという場を取り上げたら、どれほど気の毒かということを第一とすべきだと強く思います。和歌山県ゆかりの選手も、セーリング競技の畑山絵里選手やフェンシグの東姉妹など激烈な選考を勝ち抜いて出場が決定している方々もいます。この人達からオリンピックを取り上げるようなことは私にはとても出来ません。従って私はオリンピックは、余程のことがない限り開催すべきだと思います。余程のこととは、感染がひどくなりすぎて、大会を運営する人もいなくなってしまうような状態と考えます。そうでない限り、大会が赤字でも、収入が減っても、一方で相当の患者がコロナで療養を余儀なくされていても、大会は何とか開催してアスリートに4年に一度のチャンスを与えてあげるべきではないでしょうか。もちろん感染状況を考えて無観客だってやむを得ないと私は思いますし、実際の競技以外はうんと簡略にしたら良いと思いますし、普通に開催する場合に必要だと言われていた大勢の医者や看護師をこのコロナの騒ぎの中でそのまま動員するなどということは、論外だと思います。

 考えてみたら、コロナでも我々は仕事をしないと生きていけません。もちろん引退されて年金暮らしのような方はこの限りではありません。コロナがおさまるまで、仕事は中止と言われたら、生活は成り立たないし、世界は滅んでしまいます。アスリートにとって、今人生をかけているものは、それぞれの競技であり、それは我々普通の人の仕事みたいなものだと思うのです。アスリートの中でも、オリンピックでの活躍をメインのターゲットにしていないかなと思う人もいます。テニスの大坂選手や錦織選手はオリンピックに懐疑的なコメントを出しているとNHKが報じていました。でも、両選手にとって、オリンピックで日の丸を背負って活躍するのも大事だけれど、4大大会で優勝する方がもっと大事ではないかと推察します。しかし、あんな大病を克服してオリンピックの出場権を獲得した池江璃花子選手にとってはオリンピック以上の存在はありません。オリンピックは、4年に1回しかありません。ここにターゲットを合わせて人生をかけてきた選手に、ひょっとしたら次の4年後には選手寿命の盛りを過ぎてチャンスはないかもしれないとすればなおさらです。
 マスコミは何でも簡単に聞き、簡単に報じます。しかも、オリンピックに出たいというアスリートにも、会場に行ってみたいという人々にも、経済的利益を期待していた人々にも、もともと興味もなかった人にも平等に聞きます。それはどうなのでしょうか。
 私は、それを民意だとか世論だとかで片付けるよりも、オリンピックをなくしたらあれだけ頑張ってきたアスリートがあまりにもかわいそうじゃあないかという気持ちの方に重きを置きます。

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