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仁坂吉伸の思い

コロナワクチンも和歌山

2021年11月01日

 私は和歌山県知事ですから、和歌山県の発信をしないといけません。本来はあまり自己アピールしたり、自慢したりするのは好きでもなければ、得意でもないと自分では思っているのですが、使命感もありますから大いに発信を頑張ろうと思っています。それも自虐ネタやダジャレで耳目を引くというよりは本当の姿をポジティブに出していきたいと思っています。そのためには、まず和歌山の勉強です。よく「和歌山はいいところがたくさんあるのに宣伝が下手で」と嘆く県民の方がいるのですが、いろいろお聞きすると、その「いいところ」をご自身もあまり認識しておられない人が多々います。考えてみると、我々中年以上の人は、和歌山育ちでも、学校で和歌山について、こんな素晴らしい話があるんだということを全然教えてもらうことはありませんでした。だから、テレビの「ケンミンSHOW」などに出てくる県出身の著名人が和歌山の自慢を尋ねられて「和歌山はこれと言ってあんまり良い所がないしねえ。」などと答えて、逆宣伝をしてしまうこともあるように思います。でも知事になってから勉強してみますと、出るわ出るわ、誇るべき和歌山の姿がどんどん発見されます。そこで、私の少年時代の県と教育委員会に、「よくも教えなかったな」と思ってしまう私が、また後世の人にそう思われたら大変と考えて、子供たちに郷土教育をきちんとしよう考えました。そのため「わかやま何でも帳」という教科書を作って、今や中学生には全員に配って勉強をしてもらっています。また、問題の昔の子供、すなわち、わかやまの良い所を知らずして大人になってしまった今の大人にも、この「わかやま何でも帳」を出版社の和歌山放送に発売をしてもらっていますので(税別800円)、まだ読んでいらっしゃらない方は、和歌山県民、和歌山県出身者、和歌山に興味を持っておられる人を問わず、是非この本を手に取ってみてください。

 その中で、昨日、また一ついいお話を聞きました。私は和歌山発信の中で、少し牽強付会気味に話を盛ってよくしゃべっております。たとえば、「何でもはじめは和歌山」とか、「明治維新は和歌山のおかげ」とか、「慶応も早稲田も元はわかやま」とか面白い話がいっぱいあります。ご興味のある方は、一部はわかやま何でも帳に書いてありますが、お会いした時にお求めに応じて申し上げます。
 そうしていたら、昨日また和歌山に関して新発見をしました。それが「コロナワクチンも和歌山」ということです。

 令和3年10月29日、いよいよ10月30日から始まる紀の国わかやま文化祭の前夜祭のクラシックオーケストラコンサートに出席しました。これはまたすごいもので、和歌山のガス事業の経営者の向山精二さんが自らオーケストラを編成し、自ら作曲された「世界津波の日:浜口梧陵」を自ら指揮者として演奏するというものでありますが、「千の風になって」の歌手秋川雅史さん、もう一人の指揮者として木谷悦也さん、コンサートマスターとして東京藝術大学学長でバイオリニストの澤和樹さん、司会に宮崎緑さんという豪華メンバーでした。また、エコ特別記念交響楽団の皆さんと稲むらの火にちなむ広川町立広小学校児童合唱団の子供たちも参加してくれました。
 向山精二さんのこの「世界津波の日:浜口梧陵」はこれが初演ですが、向山さんは、和歌山県のもう一つの壮大で美しくも悲しいトルコの軍艦エルトゥールル号の遭難と和歌山県串本町の人々の救助活動と、イラク・イラン戦争のときにテヘラン空港に取り残された日本人をトルコ航空機が救出してくれた事件をモティーフにした交響曲を作曲していて、自らオーケストラを率いて、サントリーホール、ニューヨークのカーネギーホール、ローマ、イスタンブールなど各地で演奏活動をしておられるすごい人です。その向山さんの人となりで集まってくださったのが先に述べた共演者の皆さんです。

 ここで浜口梧陵さんについて少しだけ申し上げておきますと、和歌山発祥の醬油会社ヤマサ醤油の7代目の当主で、郷里広村に里帰りしていた時、安政の大地震に遭遇し、暗闇で迷う村民を津波から守るために稲むらに火を放って、人々を助け、その後の村人の困窮を救い、次なる災害に備えるため、私財を投げうって現在も残る津波防災堤防を建設した、これまたすごい人ですが、実はもっとすごいのは、明治政府の初代駅逓正(えきていのかみ)(郵政大臣)であり、和歌山県の初代県議会議長であり、そして、維新の前に流行していた天然痘とコレラという感染症の予防と治療に大活躍をした万能の巨人であります。

 そのヤマサ醤油がなんと再び感染症対策で大活躍をしているということを、コンサートに出席しておられたヤマサ醤油12代目の浜口道雄さん(梧陵さんは7代目)の奥様からお聞きしました。それもコロナという目下の最大の難物に関してです。今コロナは、おそらくワクチンの効果によって少なくとも日本では沈静化してきていますが、そのワクチンのうち日本で使われているファイザー製とモデルナ製のワクチンはメッセンジャーRNA(mRNA)型のものであります。驚いたことに、この主要な材料のシュードウリジンはヤマサ醤油が供給しているというではありませんか。和歌山発祥の企業を率いていた梧陵さんが幕末に天然痘とコレラという感染症と闘ったように、再び現在のヤマサ醤油がコロナと闘って日本と人類のために不可欠な働きをしてくれていると聞いてうれしくなりました。先ほどの和歌山のノリで申しますと「コロナワクチンも和歌山」であります。
 ちなみに世界で活躍している、和歌山県にルーツを持つ企業はたくさんあります。パナソニック、コニカミノルタ、キンチョー、ヤマハ、大和ハウス、森精機、トランスコスモスそしてヤマサ醤油、ヒゲタ醤油、YSK、ジャニーズ事務所、いずれも和歌山で生を受けた創業者が血のにじむような努力を重ねて築き上げてきた企業であります。その後の発展は他県、全世界ですが、和歌山県で生まれた我々は、その偉業に勇気を持ってもいいのではないかと思います。もちろん和歌山に残って発展している企業もたくさんあり、最近のコロナ禍で雇用切りをしている他県の大企業が多い中で、まだまだ人を雇ってもよいという勢いの企業が多くあり、県では今、職がなくて困っている人々に和歌山の企業で働いてもらえるようなマッチング事業を数多く展開しているところです。(詳細は県HP https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/060600/index.htmlをどうぞ)。また、最近では若い人たちが創業を果たし、急速に社業を伸ばしつつあるという例も目立ってきました。その中での和歌山発祥の老舗企業のコロナワクチン原料、素晴らしい話ではありませんか。

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