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仁坂吉伸の思い

任期いっぱいはきちんと仕事をします

2022年09月05日

 私は知事としての仕事は今任期限りとして、次期知事選挙には立候補しないこととしたいという希望を6月15日の和歌山県議会で表明しました。
 それは困る、何とか翻意してもっと続けてくれといった要請をされたり、叱責されたり、泣かれたりと結構大変だったのですが、少し落ち着いてきて、大方の方が仕方がないなあと思ってくださっているかと思っていますが、後継知事候補者の擁立が難航していると、再びやっぱり出てほしいというお願いがあったりします。

 それはともかく6月15日に不出馬宣言をしたといっても、任期は12月16日までですから、その時点で半年、今でも4か月はあります。その間県政を停滞させてはいけませんので、次に立候補しないといっても、今の仕事は全力でやるぞと周りに宣言してありまして、実際にそのように忙しい日々を送っています。

 ある人が「あなたはえらいねえ、知事選に出ないと言っている人が、ものすごく一生懸命働いているねえ。」と言ってくださったのですが、私に言わせると当たり前で、私はもともと次も知事の地位を守りたいという動機で行動したことはありません。次に知事選に出るかどうかは今の仕事と何の関係もないと思っています。それよりも残された任期中に知事の職責を十分果たせなかったら、その被害は県と県民に及ぶのですから、断じてそうあってはいけません。次は自分が知事でないのですから、今の怠業をそのうちに取り戻そうとしてもできません。後の人のためにも、穴を開けてはいけないのです。

 そういった関係で、私は思い出があります。その1は、ある首長さんが、私の今回のように不出馬宣言をした後、残された任期期間中には大きな意思決定をしない、それは後任の人に任せるべきで、自分が何か決めると後任の人に邪魔になると思う、と発言されたことがありました。私は、これには、違うんじゃないかと思いました。もし仮に首長が残任期間にこのような行動をとられたとしたら、政治・行政の環境は刻々と変わっていくのですから、その地域に取り返しのつかない禍根を残す恐れも生じると思います。後任の人は、前任の決定や行動が間違っていると思ったら、改めればよいのであります。その可能性があるから現任者が意思決定をしないというのは、行政の空白を作ることになります。また意思決定をしないトップがいる組織に属する人々は本当に困ってしまうと思います。本当に意思決定をしたくないと思っているのであれば、次期選挙に出ないというのではなく、即時辞職すべきでしょう。

 その2は、前関西広域連合長の井戸兵庫県知事の行動であります。井戸知事は、私の場合と同じように事前に次期知事選には不出馬とするという宣言をされました。もちろん知事としての仕事は最後の最後まで立派にやり遂げられたと思います。一方、井戸知事は長く関西広域連合長として、立派に職務を果たされた方であります。私もその間副連合長として、ずっと補佐をしました。その井戸知事から関西広域連合長をやめる、ついては後をやってくれと私に打診があったのです。私は「知事の任期いっぱい、こちらもおやりになってはどうですか」と申し上げたのですが、井戸知事のお話はこうでした。「関西広域連合長の任期は知事の任期より早くもうすぐ切れる。したがって選挙をしないといけないが、知事を近くやめると宣言した人が、もう1回広域連合長をやるから選んでくれというのはおかしい。したがって立候補はできないからあなたがやってくれ。知事の任期いっぱい普通の関西広域連合の委員として貢献する。」なるほどその通りだと思い、後任は私でなくあの人がいい等々若干のいきさつはありましたが、私が広域連合長に選ばれて今日に至っています。

 私も関西広域連合長ですから同じような状況にあります。しかし、違うところは私の知事としての任期にほぼいっぱい広域連合長の任期もあるというところで、知事としての任期の切れる12月16日直前の広域連合委員会で次の連合長を互選してくれれば、すっきりするという流れになります。知事と同じく広域連合長としての仕事もいっぱいあります。次の広域連合計画、北陸新幹線、大阪関西万博、ワールドマスターズゲームズ、広域連合のバージョンアップなど大事な仕事がいっぱいです。いろいろと多忙ですが、必死で勤めています。まじめにやる意思がないのならすぐに辞職します。私としてはこちらも手抜き工事をしないように全力で取り組みたいと思います。この間も広域連合議会議員から知事を辞めるといっている人が広域連合長に留まっているのはおかしいという指摘がありました。しかし、私は和歌山県知事の仕事も任期いっぱい全力で勤めますし、広域連合長の仕事も全力で勤めますので、どうかご理解くださるようお願いします。

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